ハクビシンのフンの被害|臭い・健康被害・住宅トラブルの実態とは

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ハクビシンは野生動物でありながら、人家の屋根裏や天井裏に住み着くことが多く、都市部や郊外を問わず被害が広がっています。そのなかでも特に深刻なのが「フン(糞)」による被害です。ハクビシンは“ためフン”と呼ばれる習性を持っており、決まった場所に繰り返し排泄するため、フンが蓄積されて悪臭・健康リスク・住宅劣化といったさまざまな問題を引き起こします。この記事では、ハクビシンのフンによる被害の具体的な内容と、その対処法について詳しく解説します。

まず一番わかりやすい被害が「強烈な悪臭」です。ハクビシンのフンや尿が屋根裏に溜まり続けることで、独特のアンモニア臭が発生します。この臭いは時間とともに天井を通して室内にも染み出してくるため、家の中にいても不快感を覚えるようになります。特に夏場などは臭いが強くなり、窓を開けても解消されず、生活の質を著しく低下させてしまいます。

さらに深刻なのが「衛生面でのリスク」です。ハクビシンのフンには細菌や寄生虫が含まれている可能性があり、人間やペットが触れたり吸い込んだりすることで健康被害が起こることもあります。具体的には、トキソプラズマやエキノコックスなどの感染症が問題視されており、小さな子どもや高齢者がいる家庭では特に注意が必要です。乾燥したフンが粉塵となって空気中に拡散されると、知らず知らずのうちに呼吸器から体内に侵入する可能性もあるため、放置は非常に危険です。

また、「住宅へのダメージ」も見逃せません。フンや尿によって木材が腐敗したり、断熱材が汚染されたりすることで、建物の劣化が進行します。さらに、カビが発生したり、シロアリを誘発する原因になることもあり、被害が進行すれば天井の補修や断熱材の交換といった高額な修繕が必要になるケースもあります。外からは見えない場所だからこそ、被害が発覚したときにはすでに深刻化していることが多く、早期発見・早期対応が重要です。

フンの処理には注意が必要で、家庭での対応はリスクが伴います。素手で触ったり、掃除機で吸い取ったりすると感染の危険があるため、専門業者による清掃・消毒が推奨されます。プロであれば防護服や専用の薬剤、器具を使って安全かつ確実にフンの除去と除菌を行い、さらにハクビシンの侵入経路を特定して再発防止まで一括対応してくれます。

また、ハクビシンの捕獲や駆除には法律の規制があり、自治体の許可なしに個人で駆除することはできません。そのため、フンや物音など被害の兆候を感じた段階で、速やかに自治体や専門業者へ相談することが、安全で効果的な対処につながります。

まとめると、ハクビシンのフンによる被害は単なる臭いの問題にとどまらず、健康や住宅の安全性にも影響を及ぼす深刻な問題です。放置すればするほど状況は悪化し、被害の範囲も広がります。「気になる臭いがする」「天井裏に黒いフンがある」と感じたら、早めに対策を講じることが被害拡大を防ぐ最大のポイントです。清潔で安全な住環境を守るためにも、ハクビシンのフンに対する正しい知識と対処法を身につけておきましょう。