投稿者: 樹木葬とは、亡くなった人の遺骨を木の根元に埋め、その場所に木を植えて、その木を通じて人と自然がつながることを目的とした葬送方法です。
樹木葬は、森林保全や自然環境保全に配慮したエコロジカルな葬儀方法として、近年注目を集めています。一般的に、樹木葬を行うには、まず遺族が専門の業者や自治体などに申し込みを行います。その後、業者や自治体が樹木葬用の森林や公園などの場所を提供し、遺骨を埋葬するための穴を掘ります。その場所に、遺族が選んだ樹木を植え、緑が豊かな自然環境の中で、故人の冥福を祈ります。
樹木葬の背景には、日本の死生観や風習があります。日本の死生観には、霊として生き続けるという考え方があり、それに伴い、遺骨を墓地に埋葬することが一般的でした。しかし、墓地を維持するための手間や費用、また、土地の高騰により、墓地が減少する傾向にあります。そこで、樹木葬は、自然と調和した形で、遺骨を埋葬し、自然環境を保全する方法として注目されるようになりました。
また、樹木葬は、環境問題にも配慮した葬送方法として注目されています。樹木葬では、埋葬することで二酸化炭素を吸収する木が育ち、森林が増えることで、地球温暖化防止につながると考えられています。また、森林保全にも貢献し、地域社会や自然環境の保全につながるとされています。
【樹木葬の流れ】
樹木葬の流れは、以下のようになります。
1.樹木葬を希望する人が、葬儀社や樹木葬業者に相談する。
2.相談の結果、樹木葬を決めた場合は、希望する木を選び、遺骨を埋葬する。
3.木を植える場所は、葬儀社や樹木葬業者が所有する樹木葬専用の敷地や、自治体が設けた共同墓地があります。
4.植樹後、故人の氏名や生年月日、木の種類や栽植日などを刻んだ碑が建てられます。