私は学生時代に建築設計事務所でアルバイトをしたことがあります。実はその体験が今でも非常に役立っていると実感する機会がたくさんあります。今日はその点について簡単に記したいと思います。
私が実際に事務所で行ったことは雑務だけでなく、図面を描くことも行いました。設計図を作製する際には施主様の意見や要望を取り入れて行います。私はそれまでこうしたことを行うのが設計士の仕事だと考えていました。しかし、実際に働いてみるとそれではいけないということを痛感しました。
例えば、ある時施主様の意向でとあるリフォームの設計図を作製することになりました。私は打ち合わせで聞いた施主様の意見をそのまま反映した形の設計図を作製しました。しかし、それを上司に見せたところ、満足してもらえませんでした。なぜなら、設計事務所の行うことは施主様の要望を元にさらに便利で、費用も抑えた設計をすることだからです。ただ施主様の要望を設計図にすることが仕事ではないと教えられました。
このことは、自分の仕事に対する取り組み方に大きな影響を与えています。今でも建築の設計に関わる仕事をしていますが、プラスアルファのアイディアを付け加えることができるように設計しています。