住んでいるアパートの空調設備は換気扇とエアコンですが、換気扇は自動運転になっていて、特別な事が無ければずっと付けっぱなしになっています。入居時に受けた説明でも、何も無ければ換気扇の設定はいじらないで欲しい、と注意を受けたので、普段はついている事も忘れていました。トイレを含む家中の換気を一台で管理しているそうで、止まると困った事になるとは聞いていました。ある日、部屋にいるとドン、という音と共に突き上げるような衝撃がありました。ニュースを見ようとテレビを点けましたが、どうやら停電しているようで、割と大きな地震である事が分かりました。
二時間程経った頃、電力は復旧しましたが、なんだか部屋の中が嗅いだ事の無いような匂いで満ちています。公衆トイレと排気口の匂いが混じったような嫌な匂いで、気になってたまりません。どこから匂っているのか、家中を見て回りました。そして洗面所に入った時に、いつもの換気扇の音がしない事に気付き、直ぐに管理会社に電話しました。止まってみるまで、いつも全く気にしていなかった換気扇が、これ程重要な働きをしていたとは思いもよらず、当たり前についている空調設備の重要さを実感する出来事でした。